大倉尾根~大倉
これまでにT3もしくは前身団体の野外活動に参加経験のある中学生を対象とした宿泊登山実習です。この実習のねらいは、次の3つです。
以上を通し、自信を身につけるとともに思いやりの心を育むことを目指しました。
出発日、集合地である小田急渋沢駅からは、丹沢の山々はもちろん、富士山まで広がる好展望に恵まれました。
大倉の秦野ビジターセンターで、丹沢の山容の概略を理解した後、登山技術の一つコンパスワークの基本を学び、出発。
やや蒸し暑く、休憩の度に一口でも水分補給をすることをルールにしました。林道を2時間歩き、登山口に到着。そこにおいてある2ℓのペットボトルの水を、山荘まで運ぶボランティアにもほとんどのメンバーが参加しました。湿度の高い陽気に加え、後沢乗越をこえてからの容赦のない急な登りに全員汗まみれ。さらにこのルート特有の、山頂もどき(山頂のように見えるが、そこまで行くと続きがある 今回タヌキと呼んでいた)に何度もガッカリさせられながらも、弱音を吐くメンバーも、遅れるメンバーもなく、黙々と登り続けました。16時25分に山頂に到着。富士山の雄大な頂を眺めながら、灼熱手当として本部が特別にプレゼントしたカキ氷をみんなで味わいました。
翌日は午前8時に山荘を出発。起伏なゆるやかな尾根道を、名物しりとりを楽しみながら余裕で通過。9時30分に塔の岳山頂をみんなで踏みました。渡る風は爽やかですが、天気は今ひとつ不安定。南から濃いガスが慌しく動き富士山は見え隠れする状態でした。その後延々と続く大倉尾根を下り、13時45分に全員無事に、晴れやかな笑顔で大倉に到着しました。
鍋割山荘の草野様ご夫妻には、いつもながらおいしい食事と快適な空間を提供して頂いた上に、私たちのクラブの応援として、特別料金で利用させて頂き心から感謝申し上げます。また実習前日の17日は丹沢は大雨、20日は台風15号の影響で大雨。今回の参加メンバーの中に、雨男、風女はいないことが証明されました。
(記録・写真:内野 駿介、金子 菜緒加.文章:矢部 剛)